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国内初のバーチャルプロレースに参戦 JPT選手が見たeレースの可能性 - Zwift 地域クラブ対抗マッチレース参戦レポート - cyclowired(シクロワイアード)

パレードラン開始前にチーム内でグループ通話を始め、チームメイトのコンディションや作戦を確認していく。宇都宮ブリッツェンとさいたまディレーブは3~4名の少人数だが、那須ブラーゼンとヴィクトワール広島は7~8名と大人数を揃えており、アタックや逃げといった戦術的な動きを何度も仕掛けてくるだろうと予想していた。

数では不利な状況であったが、彼らの動きに対するチェックは欠かさず行い、勝ち逃げを逃さないこと。また、勝負どころは20km地点を過ぎたあたりの長い上りだと予測し、チームでまとまりつつ臨機応変に走る作戦をメンバーと共有しレースに臨んだ。

ヴィクトワール広島の中山監督の"Start"を合図にリアルスタートヴィクトワール広島の中山監督の"Start"を合図にリアルスタート
集団内でまとまりながら走るさいたまディレーブの選手たち集団内でまとまりながら走るさいたまディレーブの選手たち レース序盤のメイン集団は落ち着いていたレース序盤のメイン集団は落ち着いていた

アップダウンを繰り返すロンドン市内を走る集団アップダウンを繰り返すロンドン市内を走る集団
実際のレースのようにチーム毎にまとまっていた実際のレースのようにチーム毎にまとまっていた
レースは最初の2kmまでヴィクトワール広島の中山監督が先導するパレードランからのローリングスタートとなった。2km地点を過ぎた地点で中山監督から発せられた"Start"を合図にリアルスタート。一気にペースが上がり集団が縦に長くなるが、しばらくすると落ち着いた状況になる。集団を確認すると作戦通りチームでまとまりながら、アタックをチェックできる位置をキープできている。

11kmを過ぎた地点で、アップダウンを繰り返すロンドン市内を走る集団は16名まで絞られていた。そして勝負所と予測していた20km地点過ぎ、5kmの長い上りに入る。ここまではまとまっていた集団もペースが上がり1列棒状で登っていく。中腹となる23km地点で集団は13人となっており、登り始めてから3名が脱落した模様。その後も山頂まで激しいアタック合戦が繰り広げられ、下りきった30km地点では8名にまで絞られていた。

ロンドン市内を走る地下鉄の線路上を走るのもズイフトならではロンドン市内を走る地下鉄の線路上を走るのもズイフトならでは
5kmの長い上りに入るとペースが上がり1列棒状になった5kmの長い上りに入るとペースが上がり1列棒状になった 集団は13人となり、上りで遅れる選手が多かった模様集団は13人となり、上りで遅れる選手が多かった模様

長い上りを終え、下りに入るメイン集団長い上りを終え、下りに入るメイン集団
残った8名は宇都宮ブリッツェンの小野寺玲と堀孝明、 那須ブラーゼンの西尾勇人と渡邊翔太郎、さいたまディレーブの高木三千成と藤田涼平、ヴィクトワール広島の冨尾大地と中川智。各チーム2名ずつ残している互角なレース展開に。

一旦この8名で落ち着くかと思われたものの、31km地点で再度かかったアタックにより、堀、渡邊、高木、冨尾と各チーム1名ずつまで先頭集団は絞られ、まさにサバイバルレースの様相を呈してきた。

フルームのダウンヒルフォームで下る選手たちフルームのダウンヒルフォームで下る選手たち
28km地点では8名まで集団が絞られる28km地点では8名まで集団が絞られる
そして、ゴール手前にある2kmの短い上りで更なるペースアップ。登り切る頃にはブラーゼンの渡邊が脱落し、残るは3名に。その後の登り返しでもう一度アタックがかかった、一瞬踏み遅れてしまい、2人から離れてしまったまま下りへ。先頭の2名はローテを回しながら下れるが、単独になってしまうと風をすべて受けながら走り続けなければならないのは、現実のレースと何一つ変わらない。結局、先頭の2人には追いつけず、そのまま単独で走り続けた。

先頭の2人はゴールスプリントの末、冨尾大地(ヴィクトワール広島)が「Zwift 地域クラブ対抗マッチレース」を制した。2人から遅れた私も、後方から選手が迫ってきていたが最後まで力を振り絞り、そのまま3位でフィニッシュし、表彰台の一角を占めることが出来た。

31km地点でアタックがかかり、8名から4名に31km地点でアタックがかかり、8名から4名に
2kmの短い上りの終盤には先頭は3名になっていた2kmの短い上りの終盤には先頭は3名になっていた
ドロップしてしまったが最後まで踏み、3位を獲得ドロップしてしまったが最後まで踏み、3位を獲得
Zwift 地域クラブ対抗マッチレースに参戦してみて感じたのは、実際のロードレースと同じような緊張感があるということ。集団内ではいつアタックがあっても反応できるよう集団前方に位置取ることや、コースを覚えてアタックポイントを予想しておくことなど、リアルレースでもバーチャルレースでもやるべきことは同じ。多少勝手が異なる部分はもちろんあるが、現実のレースでの経験はバーチャルでも十分生かせるものだと思うし、逆もまた真なり。

また、今回のレースではチームメイトとグループトークアプリを使用しながら走ったが、普段のJプロツアーのレースでは無線の使用は禁止されているため、とても新鮮な経験だった。アタックのチェックやそれぞれのコンディション、作戦の変更など、チームメイトとリアルタイムで会話しつつ走っていると、実際に同じ集団で走っているかのようで、バーチャルライドの楽しみ方の一つとして、VCは非常に大きな可能性を秘めている。今回の3位入賞という成績も、綿密な連携があってのもの。バーチャルレースとはいえ、良い成績を残せたのは誇らしく思える。勝利の高揚感は、リアルでもバーチャルでも不変だ。

今回開催された「Zwift 地域クラブ対抗マッチレース」は国内UCIコンチネンタルチームの4チーム限定であったが、今後はJプロツアーに参戦する他のチームも巻き込んだレースも開催されるはず。レース以外にも、冒頭でも触れたように国内外のプロチームは積極的にオンラインライドを開催している。

「プロ選手と走る」というと、速いイメージがあるかもしれないが、実際に行われているオンラインライドはビギナーからレーサーの方まで幅広く楽しめるよう、ポタリングペースからレースに近い強度まで細かなレベル分けがなされている。自身の求めるレベルのライドに参加すれば、きっとどなたでも楽しめるはずだ。

国内のエンデューロやヒルクライム、ロングライドイベントが中止に追い込まれている現状は残念だけれども、逆に捉えれば、憧れの選手たちとバーチャル空間でライドを共有できる絶好のチャンスと言えるはずだ。

report:Michinari"みっち~"Takagi

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May 10, 2020 at 04:17PM
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