Gordon Murray Automotive T.50s
ゴードン・マレー オートモーティブ T50s
T.50は発表から2日で完売
ゴードン・マレー オートモーティブは最新ハイパーカー「T.50」のレース仕様を初公開した。サーキット走行を目して徹底して軽量化を行い、車重はたったの890kgを実現。コスワース製V12も専用チューンにより馬力を700ps超へとアップしている。
また、2020年8月5日にワールドプレミアした「T.50」は、発表から48時間で生産分の100台が完売したことも公表している。
25台限定のレース仕様は邦貨約4億超え
「T.50」のサーキット専用モデルは25台の限定生産で、価格は310万ポンド(約4億3655万円)。
レース仕様車に与えられたコードネームは「T.50s」。車重わずかに890kgのボディに最高730psを叩き出すV12エンジンを搭載。後方に装着した幅1758mmのデルタウイングは、テールに据え付けたファンと協働して1500kgのダウンフォースを獲得する。じつに、車両重量の170%に及ぶダウンフォース量だ。
「T.50s」の正式名称や詳細が明らかになるのは2020年末だが、すでに生産分の半分以上は買い手がついているという。
公道の縛りから解放されたスーパーカー
ゴードン・マレーは次のように語っている。
「パフォーマンスに特化し、公道の法規やメインテナンス事情などから解放されることで、T.50sは車両のもつ可能性を最大限に押し広げます。サーキットでは目を瞠るような走りを披露するでしょう。我々は、これまで誰も超えたことがない境界へT.50sを連れ出すべく、すべてを投げうって開発を進めています。まさしく英国のエンジニアリングそのもの、そして我々チームのモータースポーツの経験がものをいう瞬間です」
天井に張り付いて走ることも可能か
T.50のエアロダイナミクスは「オート」から「ハイダウンフォース」まで6つのモードへ切り替えられるが、T.50sのそれは常時「ハイダウンフォース」となる。ボディ下のディフューザーダクトは完全開放し、ファンは7000rpmで回転。コーナリングの横Gは2.5から3Gに及ぶという。
マレーは説明する。
「レーシングカーのエアロダイナミクスを設計することは、大変に価値のあることなのです。なによりモータースポーツに対する愛が、このクルマの開発へと私を突き動かしました。T.50sはその空力性能を活かし、175mph(約282km/h)で天井に張り付き逆さまに走ることができるでしょう」
最高出力は730psを発生
コスワースと共同開発したGMA V12エンジンも、シリンダーヘッドやカムシャフト、排気系を見直すとともに圧縮比を引き上げている。マレーは次のように言っている。
「騒音や排ガスの規制に縛られることなく、1万2100rpmまで回るGMA V12のポテンシャルを最大限まで解放することがきっとできるでしょう。変更するコンポーネントの数は50以上。新しいラムエアシステムと組み合わせることで、最高出力は730psまでアップします」
T.50にも採用するルーフ搭載のラムエア システムをさらに改良。潜望鏡スタイルのインテークはエンジンへ空気を送り込み、プラス30psのパワーを生み出す。
パドルシフト付きシーケンシャルを搭載
運転を純粋に楽しみたいドライバーに向けたT.50は6速のマニュアル トランスミッションを搭載するが、“速さ”を極めたいドライバー向けのT.50sにはパドルシフト付きのXtrac社製6速IGS(シーケンシャル トランスミッション)を搭載する。
かようにサーキット走行を念頭におくT.50sは、内装も装飾を出来る限り省くことで94kgのダイエットを敢行している。
3シーターから2シーターへ
徹底的に軽量化を追求したインテリアでは、公道仕様のインストゥルメントパネルは差し替えられ、エアコンやインフォテインメントシステム、収納コンパートメントやカーペットの類はすべて排除している。中央に据えたカーボンファイバー製レーシングシートには6点ハーネスを設置。さらに、右側の“助手席”も取り除き、2シーター化を果たしている。T.50sの左側に座るコ ドライバーは大変な勇者といえよう。
ステアリングホイールはF1スタイルの長方形デザイン。とはいえF1のそれとは異なり、トラクションコントロールやローンチコントロール、無線、ニュートラルスイッチなど、必要最小限のスイッチのみを設置している。
ディスプレイもロードカーのT.50から変更し、ラップタイムやGフォース、車両データやエンジンデータなどを優先的に表示するものになるそうだ。
ブレーキの冷却用ダクトも“新設”
基本のカーボンモノコックはT.50と共有するが、ボディパネルやシャシーの各要素など、大部分に変更を加える。目的は軽量化だ。スプリングレートやダンパー、フロントのアンチロールバーなどもレース向けにチューン。スーパーカーには完全専用設計の“ゴム”は必要ないというマレーの哲学に従い、T.50sもミシュラン カップ スポーツ 2タイヤを履く。ホイールは鍛造マグネシウム製だ。
ブレーキはT.50同様、ブレンボ製のカーボンセラミックディスク(フロントが6ピストン、リヤが4ピストン)を装着。レース中に発生する2.5〜3GのGによる過熱を防ぐべく、各ホイールには新たに冷却用ダクトを設けている。
エンジンやトランスミッションのオイル冷却システムは、設置場所を車体側方に変更。リヤウイングとファンへの空気の流れを改善した。車高はロードカー比で40mm低めている。
オーナーごとにセッティングを調整
T.50sの顧客は、車両だけでなくドライビング体験そのものを購入することになる。すなわち、クルマのセットアップをはじめ、トレーニングやレース、そしてそのサポートまでがパッケージとなって“同梱”する。
「トラックスピード」と呼ぶインディビジュアライゼーションパッケージにより、顧客の好みやドライビングスタイルに合わせてT.50sは広範囲な調整が可能となる。もちろん外板色や装備類も自分仕様を選ぶことができる。
シートやステアリングホイール、ペダル位置などはもとより、サスペンションやシャシーバランス、デルタウイングの調整なども、オーナーの要望やスタイルに合わせてチームがセッティングを行うという。
ジェントルマンドライバー向けのレースも画策
マレーは次のように語っている。
「T.50sを定期的にオーナーがドライブできるように、トラックスピードパッケージの一部として、一連のレースイベントを開催したいと考えています。きっと他にないドライビング体験になるでしょう。もちろんその音だって・・・最高に違いありません! 25台のそれぞれは、セットアップからカラーリングまですべてが完全に異なるものになるはずです」
彼らは現在ステファン・ラテル・オーガニゼーション(SRO)とともに、ジェントルマン向けの「GT1 スポーツクラブ」や、現行スーパーカーによるレースシリーズの可能性について議論を進めている。ゴードン・マレー オートモーティブは、ピットやガレージ、サポート装備一式を提供する予定という。
サーキット専用車の生産は2023年から
21世紀にゴードン・マレーが作ったスーパーカー、「T.50」。100台のみが作られる超高額モデルだが、生産分の3分の2は正式発表前に嫁ぎ先が決まっていたようだ。T.50sの半分以上もすでに買い手がついているそう。
T.50は英国の生産拠点で2022年中に生産される。T.50sの生産は2023年第1四半期にスタートするという。
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September 12, 2020 at 03:55PM
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