バルテリ・ボッタス(メルセデス)は、3位を獲得したF1第6戦スペインGP中に体重が3kg軽くなってしまったと明かし、今季は黒いレーシングスーツを使っていることがその一因だと考えているようだ。
コロナ禍の影響で、例年5月に実施されていたスペインGPが今季は8月に開催。気温30度、路面温度50度に達する暑いコンディションでレースが行なわれた。
ボッタスはレース序盤、『黒いオーバーオールがとんでもなく暑い!』とエンジニアに無線で報告するほど、その暑さにやられたようだ。
メルセデスはこれまで、白色ベースのレーシングスーツを使ってきたが、今季は人種差別に反対し、多様性を求めるというメッセージの一環として、マシンのカラーリングを”シルバーアロー”から黒ベースのカラーに変更。それに合わせ、レーシングスーツも黒色に変更された。
「クルマ(の中)は本当に暑かった」と、ボッタスはレース後に語った。
「今年、クルマに乗っていてより暑くなっているんだ。言うまでもないけど、僕たちはオーバーオールのカラーを変えなくてはいけなかった。そして特に直射日光が当たっている時には、黒色はより多くの熱を吸収することはよく知られている」
「詳しい数値やそれが事実かは分からない。黒と白で実際どれくらい温度差があるのか分からないけど、今年はクルマの中が暑いんだ。今季からホモロゲーションが新しくなり、レーシングスーツやアンダーウェアが厚くなっていて、その効果がどれくらいあるかも分からない」
「間違いなく、温度という点では白色の方が涼しいだろう。例えば僕は今回のレースで、体重が3kg減った。それはかなり多い」
「パフォーマンスに影響が出始める可能性があるほどの量だ。僕はドライバーの中でも体力がある方だからそれを受け入れられたけど、決して快適ではないし、改善できることはある」
シーズン前には、カラーリングの変更でマシンの冷却能力に悪影響があるのではないかとの憶測もあった。昨年のメルセデス『W10』は冷却能力が不足気味で、それが原因でオーストリアGPで敗北を喫している。
メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウルフは、問題が発生する可能性について注意を払ってきたと語った。
「メッセージやマーケティングは非常に重要だが、パフォーマンスが損なわれている場合、それは間違いなく素晴らしいことではない」
一方オーストリアでの開幕戦の後、ジェームス・ボウルズはカラーリングがマシンに与える影響を否定している。
「エンジンカバーの内側には、外側のカラーリングには関係なく、耐熱性の銀色のライニングが貼られている。外側の塗装の違いによって、クルマのラジエーター温度や、その他のコアシステムの温度に違いは見られない」
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August 17, 2020 at 06:33PM
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