16年リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)400メートル個人メドレーで金メダルの萩野公介(26=ブリヂストン)が、半年ぶりのレースに出場した。

200メートル自由形7組に登場して、1分48秒95で同組1着。自身が持つ日本記録1分45秒23と3秒72差だったが、タイムレース決勝の今大会で全7組を通じて、トップとなった。

萩野は「感染症対策をいろいろな方のご協力があって、こうやってレースができて非常にうれしく思います。泳ぎの改善点はありますが、練習で体の動きがよくなり、それをレースの中で発揮できた。タイムもある程度だし、去年に比べて良くなった」と口にした。

萩野は昨春にモチベーションの低下から3カ月の休養をとった。同8月の復帰後もレースに思うような結果がなかなか出なかった。今年6月には「もし(今年)東京五輪が来ていたら、ちょっと厳しかったかなと思っています。金メダルが難しいとかではなく、もっと下のレベルだったと思う。今の方が上向いている」と率直に話していた。

この日は「しっかりと足を打つということができた。柔らかいキックができるようになってきた」と収穫を口にした。会場の東京辰巳国際水泳場について「レースがあれば毎月のように来ているが、レースがないと来ないものだなあと思った。今日も入江(陵介)さんとかに会えてうれしかったし、シーズンがやっと始まったという感じ」と喜びも口にした。1年の延期をプラスに捉えて、浮上に向けて再スタートを切った。