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【訃報】真田睦明さん、亡くなる - Motorsport.com 日本版

 真田睦明さんが亡くなった。1942年5月2日生まれ。享年77歳だった。

 真田といえば、1960年代から80年代まで様々なカテゴリーのレースで活躍したドライバー。その荒っぽい親分気質の性格、誰に対しても意見を直にぶつける気質などから、レース界では一目置かれた存在だった。しかし、とにかく速い。それは彼と一緒にレースを戦った誰もが認める。

 デビューは1966年、22歳の時。鈴鹿1000kmレースに日産フェアレディで出場、5位に入賞している。その年には5レースに出て、船橋サーキットで行なわれたクラブマンレース船橋大会FL部門でデルスペシャルに乗って2位に入ったのが最高位だ。初優勝は翌67年3月18日に同じ船橋サーキットで行なわれた全日本スポーツカーレース船橋大会。カネボウ・ダンディ・スペシャルと名打った国産2座席マシンのデルRSBのデビュー・レースだった。

 その後、フェアレディやセドリックといったクルマからFL500、FJ1300といったフォーミュラカー、富士GCでは2座席スポーツカー、そしてF3000まで八面六臂の大活躍だった。1972年、73年はFJ1300、FL500で破竹の快進撃。72年にはFL500で2勝、73年にはFL500で3勝、そしてFJ1300でなんと8勝を挙げ、見事にFJチャンピオンに輝いた。

 しかし、なんといっても真田の真骨頂はツーリングカー。1972年から乗り始めたトリイ・サニーで快進撃を続け、84年から89年にかけて富士GCやF2の前座ツーリングカーレースで5勝を挙げている(そのうち4連勝)。80年と85年には富士GCマイナーツーリングレースのチャンピオンに輝いた。生涯出場レース195戦、完走148レース、ポールポジション18回(JAFのサイトより)。

 活躍の場は日本だけではなかった。1981年にはイギリスに居を移し、チーム・サナダを結成、イギリスの国内F1選手権やフォーミュラ・アトランティックにも出ている。それを遙かに遡る1976年、F1世界選手権イン・ジャパンに向けて製作されたマキF1を走らせるチーム運営にも携わった(ホットスタッフ・レーシング)ことがある。

 武勇伝も多々ある。咥えタバコでレースを走ったというのは冗談だとしても、そういう冗談が冗談でなく思えるところが真田の真骨頂だった。レース中に被せてきた相手を、ピットロード入り口にクルマを止めて待っていたという逸話もある。しかし、慕ってくる若者には非常に優しく接し、懇切丁寧に走り方を教えていた。硬と軟、両方を備えた魅力的な存在でもあった。

 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

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May 01, 2020 at 12:37AM
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