Jプロツアー、群馬サイクルスポーツセンターでの3連戦の中日、7月24日(金・祝)に行われた第2戦目。コースは昨日と変わらず1周6kmのアップダウンコースだ。昨日の半分の距離の10周、60kmで争われた。予想する展開に着実に当てはめていき、レースを支配した宇都宮ブリッツェンがチームでのシーズン初勝利を完全な形で手にした。
鈴木龍、大久保、小野寺のワンツースリーを決めた宇都宮ブリッツェン
予想通りのスピードレース
昨日優勝し、リーダージャージを着る山本元喜が先頭に並ぶ
スタート前から少し風もあり、雨が降り始めた
群馬でのJプロツアー二日目。昨日あった肌寒さも消え、雨は降ったり止んだりを繰り返していた。
午前中で少し乾いた路面をまたしても濡らし始めた15時半、Jプロツアーの選手たちが今日もスタートラインに顔を揃えた。
1周6kmのコースを10周するこの二日目のレースはどのチームもがスピードレースになることを予想しており、その通り非常に速い展開となった。
最初に逃げ集団として形成された5人
マトリックスパワータグのホセ・ビセンテが集団から抜け出そうと動く
小石祐馬(チーム右京)も序盤から何度もアタックするシーンが見られた
さまざまなチームが集団から飛び出すタイミングを伺う
ローリングスタートを終えてから、各チームが抜け出すべくアタックをかける。序盤数周で、ヒンカピー・リオモベルマーレレーシングチーム2名、那須ブラーゼン1名、キナンサイクリングチーム1名、ヴィクトワール広島1名による逃げが形成され、30秒ほどのタイム差を築いたものの、集団からのアタックは止まらない。
レオネル・キンテロやホセ・ビセンテなどマトリックスパワータグのメンバーも代わる代わるで積極的に動き、飛び出したキンテロはすんなり逃げグループをパスしていった。そのまま独走で突き進むかと思われたが、後ろからリーダージャージを着る山本元喜(キナンサイクリングチーム)や織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)、伊藤雅和(愛三工業レーシングチーム)らが合流。そこには一時、宇都宮ブリッツェン西村大輝の姿もあったが、メイン集団が近づくことを確認した西村は集団に戻った。
メイン集団から飛び出したキンテロが逃げていたメンバーをパスする
ヒンカピー・リオモベルマーレの1人と宇都宮ブリッツェンのメンバーが先頭を牽引し始める
リーダージャージを含む逃げメンバーがタイム差を開こうとするがなかなか広がらない
メイン集団はブリッツェンのアシスト勢の牽引によって一列棒状に
全てをコントロール配下に置いたブリッツェン
1周ごとにメンバーを変える目まぐるしい展開。昨日のコース1周あたりのラップタイムは、大体が9分前後で推移していたが今日は8分台前半というスピードであっという間に少ない周回数を消化していった。
後半にかけて集団は宇都宮ブリッツェンの強力な牽引にさらにラップタイムを縮めていく。
逃げのメンバーをいつでも捕らえられる射程圏内で泳がせたブリッツェンは完全にレースを支配していた。
逃げグループからさらに飛び出したのは、織田、山本元喜、キンテロの3人
増田成幸も強烈に先頭を引く
降ったり止んだりの雨は、置かれた代車の跡をくっきりと残す
ラスト2周、逃げグループは昨日も調子の良さを見せた山本元喜、織田に加えてキンテロの3名に絞られた。しかし、たった十数秒後ろに迫る集団も、ブリッツェンが先頭を固めて一列棒状でラスト1周に飛び込んだ。
最終周で逃げをきっちり捕らえたブリッツェンは、最終ゴールスプリントに向けて万全の態勢を整える。
ラストに向けて雨脚も強くなってきた。最終コーナーを曲がって先頭はやはりブリッツェン。スプリントに備えた大前翔と岡本隼(共に愛三工業レーシングチーム)や横塚浩平(チーム右京)も迫るが大多数を前にして歯は立たず、ゴールラインへと横一列になだれ込んだのもまた全て赤いジャージだった。
全てプラン通り。ブリッツェンの歯車はがっちりと噛み合った。鈴木龍の優勝を確信した小野寺玲が先に右拳を突き上げた。集団をコントロールし続け、後ろからゴールラインを切った増田成幸は「よっしゃー‼︎」と感情を露わにした。
シーズン初勝利に沸くメンバー
チームで掴んだ今シーズン初勝利
まさにチーム力が果たした勝利だった。各メンバーがきっちりと仕事を果たした結果だ。ここまでの結果を想像したか聞くと、「いや、想定できなかったですね。誰かが一人勝てばいいと思ってたんですけど。余力を残していたのが僕と陣さんだったんですが、一人一人が予想よりも大きな仕事をしてくれたおかげで僕たちが脚溜めることができたのでそういう形になったと思います」と鈴木龍は答える。
中盤の有力勢を含む逃げに対しても、ブリッツェンは十分なほどの余裕を持っていた。
「前は本気で回ってる感じで、ただ、何回か追いつきそうになっていたんですけど、すぐに捕まえることなく、ある程度泳がせるような形になりました。本当にギリギリに捕まえたという感じではなかったですね」
ここまでしっかりタイム差をキープしながら集団をコントロールし切れるチームは現状で他にないように思える。ベテラン選手も多いブリッツェンがチーム力という面で優れているのは明らかだ。
明日のレースについては、「違う展開になることは見えているので、自分たちの戦い方変えながら有利に進めていくというのが大事だと思います。仮にスプリントになってもいいように自分たちは攻めるところで攻めて、臨機応変に戦っていきたいです」と話した。
ピットに戻る時も笑顔
お互いの仕事ぶりを讃え合うブリッツェンのメンバー
レース後の表彰式で小野寺はリーダージャージが与えられ、「チームの勝利に貢献した副産物でしかないんですけど、最高の形でそのおまけとしてこの赤いジャージを着られてすごく満足しています」と喜んだが、2日を終えて今回優勝した鈴木龍とは同ポイントであったため、明日の連戦最終日には、今回着順が高かった鈴木龍がリーダージャージを着用することとなる。
最終日は同コースを22周、距離は132kmに及ぶ。久しぶりのレース続きで疲労の色が見える選手も多い中、3日間のこの強度に耐え、最後の一つの勝利を手繰り寄せるのはいったい誰だろうか。
【リザルト】
第54回 東日本ロードクラシック群馬大会 Day-2 Jプロツアー2戦目
1位 鈴木 龍(宇都宮ブリッツェン) 1:24:39
2位 大久保 陣(宇都宮ブリッツェン) +0秒
3位 小野寺 玲(宇都宮ブリッツェン) +0秒
表彰台を占領した赤いジャージ
リーダージャージは小野寺として表彰を受けたが計算ミスにより、明日は鈴木龍が着用。U23トップのピュアホワイトジャージは昨日に続き織田が着用する
フェミニン
1位 樫木祥子(株式会社オーエンス) 2:08:20
2位 大堀博美(MOPS) +0秒
3位 唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム) +0秒
樫木祥子(株式会社オーエンス)が最終スプリントを制して優勝したフェミニン
E1
1位 及川一総(作新学院大学) 2:36:23
2位 天野壮悠(VC VELOCE) +0秒
3位 雑賀大輔(湾岸サイクリング・ユナイテッド) +0秒
強力なメンバーで逃げ切りを決め、小集団スプリントを勝ち切った及川一総(作新学院大学)
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July 25, 2020 at 03:04PM
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