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『ボートレースには、他の公営競技にはない返還の制度がある』。一般的にそう説明されている。特殊な制度だと…。しかし、果たして特殊なのだろうか。『返還』について考えてみたい。
以下の一文はJR東日本の公式ホームページの記載(そのまま)である。
『特急・急行列車が、到着時刻より2時間以上遅れた場合は、特急・急行料金の全額をお返しします』。
列車が動かなかった場合はもちろん、2時間以上遅れると『本来の役割を果たせなかった』として特急・急行料金が払い戻されるのだ。『返還』である。
ボートレースにおける『返還』も、これになぞらえることができる。
例えば、1日2走の選手が前のレースで負傷し次に出られないのは、列車が動かないのと同じ。チケットは売ってしまっているが、役割が果たせないので『返還』する。
フライングや出遅れは、規定時間帯内に運行できなかった『2時間以上の遅れ』のケースに似ている。特に、大時計がゼロを知らせてから1秒以上遅れる出遅れは分かりやすい。
ボートは最高速で1秒間に約22メートル進む。スタートの瞬間、他艇がはるか前方にいるようでは競走にならない。『競う』という役割を果たせないほどの遅延である。すなわち『返還』の理由となる。
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一方、フライングについて日本陸上競技連盟の公式サイトでは以下のように明記(そのまま)している。
『国際陸連(IAAF)は、2010年から不正スタート(通称:フライング)のルールを改正しました。IAAFの主催大会では、混成競技以外のトラック種目では、1回目のフライングで失格となります。日本選手権でもこのルールが適用されます』。
陸上競技では『スタート・インフォメーション・システム』を利用し、スターティングブロックに内蔵された感知システムによって合図の瞬間から0.1秒未満に動きだすと『不正スタート』(日本陸上競技連盟が使用している言葉です)と判定している。
合図を聞く→神経経路を伝って脳に伝達される→脳が指示する→体が動きだす…という一連の流れに、最低でも0.1秒はかかるということだ。科学的で厳格である。合図と同時スタートは不正、1回でアウトなのだ。
そして、ボートレースはずっと以前からフライングにとても厳しく対処している。
当然、レースのやり直しはできない。一回でアウト。その選手は欠場扱いとなる。欠場であるから、『本来売ってはならない舟券を売ってしまった』ことになる。あるべきカタチに戻さねばならない。
『返還』の考え方は、商行為や各種競技の中にも理念として存在する。そういう理念に真摯に向き合ってきたルールが『ボートレースの返還』といえる。
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July 27, 2020 at 10:05AM
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