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「過密だが、"全ビッグレース開催"こそに意味がある」 UCIカレンダー発表を受けて - 新カレンダーに対するチーム監督の声 - cyclowired(シクロワイアード)

UCIの改訂版ワールドツアーカレンダー発表に対し、ボーラ・ハンスグローエとミッチェルトン・スコットがコメントを発表。過密スケジュールに対してラルフ・デンク監督は「常時3チーム編成でのレースプログラムに慣れているので問題ない」と話している。

マシュー・ホワイト監督(ミッチェルトン・スコット)マシュー・ホワイト監督(ミッチェルトン・スコット) (c)CorVos
8月1日(土)のストラーデビアンケ(イタリア)に始まり、11月8日(日)に閉幕するブエルタ・ア・エスパーニャ(スペイン)までの3ヶ月の間に23レース、世界選手権を含めれば24レースが詰め込まれる新しい男子ワールドツアーカレンダー

ミッチェルトン・スコットのマシュー・ホワイト監督はチームニュースの中で「選手目線で言えば非常にコンパクトなシーズンなので、例年と違って最初から最後までコンディションを維持できる。問題はスタッフや車両の配置などロジスティクス面だ」とコメント。ボーラ・ハンスグローエのラルフ・デンク監督はカレンダーの発表は素晴らしいこと、と前置きしつつ「我々は普段から3つまでのレースプログラムを同時進行させてきたので問題ないと感じる」とポジティブに受け取っているようだ。

問題は大部分のレースが3大グランツールと同時開催となることだ。特に10月3日(土)から25日(日)まで開催されるジロ・デ・イタリアには、アルデンヌクラシック2戦、フランドルクラシック5戦、そしてツアー・オブ・グワンシーが重複し、20日から開幕するブエルタ・ア・エスパーニャ序盤の5日間も日程が重なる。

「各チームがジロを"待ち遠しく"感じているように思えない。多くのチームがまずツールを第一に、それから他のスケジュールを詰めていく作業になるだろう」と言うのはホワイト監督。加えてドイツ開催のワールドツアー2戦、エシュボルン・フランクフルトとユーロアイズ・サイクラシックス・ハンブルクの日程は未だ明らかにされていない。

しかし「ジロとクラシックレースの日程が重なっていることは残念だが、最も重要なことは全てのビッグレースが"開催されること"」とデンク監督。「つまりロードレース全体のメディア露出が大きく減ることもないだろうし、これはチームの存続にも大きく関わる大切なこと。3〜4週間かけて個々のレースプログラムを決めていく必要があるが、我々のチームは強力だ。出るレース全てに勝つつもりでカードを切っていきたい」と加えている。

ボーラ・ハンスグローエチームマネージャーのラルフ・デンク氏ボーラ・ハンスグローエチームマネージャーのラルフ・デンク氏 (c)Bora-hansgrohe
日程に関する最大の問題は8月29日から9月20日まで開催されるツール・ド・フランス最終日と、9月20日に開幕するロード世界選手権の初日が重なること。世界選手権は開催地スイスの1000人規模イベントの禁止措置が明けるかどうかが未だ焦点だが、開催される場合、初日にはエリート男子のタイムトライアルが行われる。

ホワイト監督は「間違いなくツールが世界選手権に与える影響は大きい。個人の経験に左右される部分も大きいだろう」とコンディショニングの難しさについて触れている。「例えばグランツール明けに調子が落ちる選手もいるため、世界選への準備は大きく変わるだろう。過去何度もグランツアー経験のある選手は期間中にコンディションを上げられるものの、そこに苦しむ選手もいることは事実だ」と述べている。

text:So.Isobe

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May 07, 2020 at 12:13PM
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