マクラーレン・レーシングのCEOを務めるザク・ブラウンは、2020年シーズンをスタートすることができた際には、グランプリの週末に様々なフォーマットを試すべきだと主張している。
【写真】2019年F1最終戦アブダビGP ザク・ブラウン(マクラーレン・レーシングCEO/右)とロス・ブラウン(モータースポーツ担当マネージングディレクター/左)
現在のF1では厳格なスケジュールに従い、金曜日には2回のフリー走行(モナコGPのみ木曜日)、土曜日は午前がフリー走行、午後が予選、そして日曜日が決勝レースという3日間のフォーマットでグランプリを開催している。
しかし新型コロナウイルスのパンデミック収束後にはできる限り多くのレースを開催するというプレッシャーもあり、F1の代表者たちは、短縮されたカレンダーのなかで可能な限りレースを開催しようと革新的な方法を真剣に考えている。
挙げられている複数のアイデアには、レース日程を2日間に縮小することや、同じサーキットでの2レース開催、また週末ではなく平日に開催するなどの案がある。この件についてブラウンは、2020年シーズンが再開したら様々な新しいコンセプトを試すことを支持している。
『Sky Sports F1』のインタビューに応じたブラウンは、「我々がレースに戻ることができた際には、たくさんのことを学べるだろうと考えている」と語った。
「2日間での開催など、おそらくいくつかフォーマットの変更があるだろう」
「そうすれば我々は少し調査をするための手段を得ることができる。シーズンが進み、『もし3週間続けてグランプリを開催するのであれば、2日間での開催は理にかなっている』と結果がわかるだろう」
F1は、これまでにもレースフォーマットの変更を余儀なくされたことがある。2019年第17戦日本GPがその例で、この時は台風の影響により土曜日の走行がすべてキャンセルされ、日曜日の午前中に予選を行った。
「予選を日曜日の午前に行う、あるいは(土曜日の)フリー走行を廃止する。何であれ、(2020年シーズンが)スタートした時に試すべきだと私は考えている」
「もしそれを推し進めると、中国はおそらく2日間でのレース開催になりそうだ」
■カレンダー再編に向け気候も考慮
ここで重要になるのが、世界中で新型コロナウイルスによる制限が解除された後に、最終的にF1がいつシーズンを始めることができるのかということだ。
サーキットに観客を入れずにレースを開催することは、ひとつの案として提案されており、第2戦として開催が予定されていたバーレーンGPでは無観客レースでの開催が決まっていた。
しかしながらブラウンは、「どうやって人々をそこへ連れて行くのか? どうやって彼らを守るのか? どうやって彼らを安全にするのか? 誰をパドックに入れるのか?」と無観客レースでさえも新たな疑問が生まれると説明した。ブラウンは、レースの開催に向けて実行可能な方法を見つけるためにも、モータースポーツ担当マネージングディレクターであるロス・ブラウンを信頼しているという。
「ロスと彼のチームが実行できないようなカレンダーを思いつくことはないだろう」
「我々は、最初のレースの4~5週間前にファクトリーに戻る必要がある。それにスペアパーツなどを運ばなければならない。しかし我々が同じような地域にいる限り、おそらくそれも実行可能だろう」
またブラウンは、最終的には天候がレースを制限する要因になるかもしれないと話した。一部の地域では、厳しい秋と冬の気候が原因で2020年の後半にレースを開催することが難しいようだ。
「シンガポールGPのようなレースは、現在の位置から移動させることは非常に難しいだろう。スケジュールを見てみると、少し変な時期にいくつかレースをすることになるだろうが、天候の観点からはまだ大丈夫だろう」
[オートスポーツweb ]
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April 13, 2020 at 05:43PM
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